音楽録音用に最適なボイスレコーダーは?
ボイスレコーダーのマイクの品質については使う人や立場によって評価が全く違うのですが、ここでは音楽録音用としての性能について考えてみたいと思います。
私が最初に手にしたボイスレコーダーは、OLYMPUSのDS-20。
発売は2004年で、ステレオマイクを内蔵した高音質ボイスレコーダーとしてはハシリだったと思います。
それまでの会議や口述録音用という用途とは違い、CDの音声ファイルをそのまま再生できる再生品質や、当時としては珍しかったステレオマイク内蔵という点が気に入り購入しました。
お店に買いに行ったときは会議録音用のものを探していたのですが、DS-20から発せられる「私を買いなさい」というオーラ(笑)を無視することができなかったのです。
しかしこれは正解でした。
だって、それから4年もの間、ほとんど毎日DS-20を持ち歩き、使わない日はなかったのですから。
音楽をDS-20に入れて持ち歩いたり、音声セミナーの内容を確認したり、楽器演奏やボーカル練習の確認用に使ったり。
不具合が出ることもなく、毎日本当によく働いてくれました。
音楽録音用としての不満
カタログスペックでは100Hz~17,000Hzのステレオ録音に対応していますが、内蔵マイクの品質としてはそこまで高くないらしく、シャカシャカといった非常に軽い音しか拾ってくれません。
ステレオマイクがあることによって会議の臨場感などはうまく録音してくれますが、元々音楽録音用として開発されたわけでもないDS-20の内蔵マイクでは、ボーカルやアコースティック楽器といった音楽録音には全く適していませんでした。
イコライザーなどで中低域の音を持ち上げてやってなんとか聞きつないできましたが、そろそろハードウェアのグレードアップが必要なようです。
外部マイクを使ってみる!?
マイクの品質を上げれば、もっと良い音を取れるはず。
そう考えてまずはステレオマイクを探してみます。
ボイスレコーダーとセットで使うマイクは大きさも手ごろでなければ結局使わなくなってしまうだろうし、小型のものとしていくつかピックアップしてみました。
調べて最初に目に付いたのはOLYMPUS製やSONY製。
マイクとしてはピンジャックと一体になっていて接続時にボイスレコーダー本体と一体になるもののほうが持ち運びは楽なのですが、DS-20はプラグインパワー(本体から電源供給)に対応しておらず一体型は使えませんでした。
また、本体と一緒になっていると操作時の雑音を拾ってしまうという問題もあります。
そこで、プラグインパワーでないこと(本体と離して設置できること)、小型で持ち運びに便利であること、1万円以下で買えることなどを考慮してSONYのECM-719、ECM-MS907の2つのマイクが候補に残りました。
ECM-719は胸ポケットなどにクリップで付けたり、机上に置いたりして録音できる小型マイクで、VOICE/MUSICの切り替えボタンがある点が魅力。
ECM-MS907はグリップのついたマイクで、719に比べて大げさではあるがしっかりした作りで信頼がおけそうです。
しかしどちらも5千円以上しますし、別の可能性も考慮してみます。
最新のボイスレコーダーを検討してみる。

最近のボイスレコーダーにはどんなものがあるのでしょうか。
タイムリーに2008年に発表された、楽器メーカーYAMAHAと音質・電池の持ちで定評あるボイスレコーダーを開発しているSANYOのコラボレーションボイスレコーダー「DIPLY TALK ICR-PS1000M」を見つけましたので、これのスペックを見てみます。
今でこそステレオ録音のできるボイスレコーダーは珍しくなくなりましたが、これらのものは決して音楽録音用に作られたものではありませんでした。
「音楽録音まで視野に入れた」と明言される小型のボイスレコーダーというのは初めてではないでしょうか。
これまでも音質の面ではCDクオリティを超えるPCM録音ができるものは多くありましたが、それらはライン入力での話で、内蔵マイクの性能はそれほど高くはありませんでした。
「DIPLY TALK ICR-PS1000M」は、楽器メーカーYAMAHAと共同でサウンドチューニングをした大口径マイクやイコライザーを搭載しており、期待が持てそうです。
X-Yステレオマイクを搭載したモデルはSONY製やOLYMPUS製の高級機種が今までにもありましたが、普段使いに持ち運べて思わず欲しくなるデザイン、電池の持ちもよく痒いところに手の届く使い勝手の良さなど、本気で欲しくなったのはこのICR-PS1000Mが初めてです。
音楽録音用の最上位機種!?TASCAM DR-1

プロの音楽製作現場で使われる音響機器を作り続けてきたティアックの高音質ハンディレコーダーが「TASCAM DR-1」です。
こちらはMTRのようなオーバーダビング機能を備える本格派です。
一度録った音声を聞きながら別の音声を重ね合わせることができるため、伴奏を入れたあとにメロディーを入れたりといったことが簡単にできます。
マイク入力のプラグインパワーがオン・オフできたり、チューニングメーターつきのチューナー機能、メトロノーム機能(メトロノーム音をモニターしながらレコーディングできない点は納得できないが)、音楽CDのボーカルの音を消すPART CANCEL機能など、いわゆる"ボイスレコーダー"とは全く違った機能を持っています。
「TASCAM DR-1」は、「DIPLY TALK ICR-PS1000M」に比べて
・大型であること
・専用リチウム電池が必要なこと
・バッテリーの持ちは録音状態で約7時間と控えめなこと
などの点で「DIPLY TALK ICR-PS1000M」に比べて活躍の場は限られていますが、エフェクトとして数種類のリバーブを内蔵しており、録音前でも録音後でも自由にかけられることや、オーバーダビング機能、プロ用マイクも接続可能など、そもそも主だった用途が口述や会議録音・語学学習といったボイスレコーダーとは一線を画しています。
また、内蔵のコンデンサーマイクも自然な原音を録ることのできるしっかりして特性を持っています。
内蔵マイクを通した録音品質は、「DIPLY TALK ICR-PS1000M」と比較してもスペック上&実際の聞き比べでもかなり高いものだということを確認しています。
「TASCAM DR-1」は活躍の場が限られていることは知っていても、どうしても忘れられない機種なのです。
未だ心決まらず
様々な機種を比較してきましたが、未だに心は決まっていません。
携帯性の「DIPLY TALK ICR-PS1000M」は普段使い用、「TASCAM DR-1」は本格的な音楽録音用という住み分けでどちらも購入するというのが一番いいのかもしれませんが、今ひとつしっくりこないんですよね。
どちらの機種も「高音質」で「高機能」だからこそ、どちらかひとつに選べない。
ボイスレコーダー選びはまだ続きそうです。
ボイスレコーダーのマイクの品質については使う人や立場によって評価が全く違うのですが、ここでは音楽録音用としての性能について考えてみたいと思います。
私が最初に手にしたボイスレコーダーは、OLYMPUSのDS-20。発売は2004年で、ステレオマイクを内蔵した高音質ボイスレコーダーとしてはハシリだったと思います。
それまでの会議や口述録音用という用途とは違い、CDの音声ファイルをそのまま再生できる再生品質や、当時としては珍しかったステレオマイク内蔵という点が気に入り購入しました。
お店に買いに行ったときは会議録音用のものを探していたのですが、DS-20から発せられる「私を買いなさい」というオーラ(笑)を無視することができなかったのです。
しかしこれは正解でした。
だって、それから4年もの間、ほとんど毎日DS-20を持ち歩き、使わない日はなかったのですから。
音楽をDS-20に入れて持ち歩いたり、音声セミナーの内容を確認したり、楽器演奏やボーカル練習の確認用に使ったり。
不具合が出ることもなく、毎日本当によく働いてくれました。
音楽録音用としての不満
カタログスペックでは100Hz~17,000Hzのステレオ録音に対応していますが、内蔵マイクの品質としてはそこまで高くないらしく、シャカシャカといった非常に軽い音しか拾ってくれません。
ステレオマイクがあることによって会議の臨場感などはうまく録音してくれますが、元々音楽録音用として開発されたわけでもないDS-20の内蔵マイクでは、ボーカルやアコースティック楽器といった音楽録音には全く適していませんでした。
イコライザーなどで中低域の音を持ち上げてやってなんとか聞きつないできましたが、そろそろハードウェアのグレードアップが必要なようです。
外部マイクを使ってみる!?
マイクの品質を上げれば、もっと良い音を取れるはず。
そう考えてまずはステレオマイクを探してみます。
ボイスレコーダーとセットで使うマイクは大きさも手ごろでなければ結局使わなくなってしまうだろうし、小型のものとしていくつかピックアップしてみました。
調べて最初に目に付いたのはOLYMPUS製やSONY製。
マイクとしてはピンジャックと一体になっていて接続時にボイスレコーダー本体と一体になるもののほうが持ち運びは楽なのですが、DS-20はプラグインパワー(本体から電源供給)に対応しておらず一体型は使えませんでした。
また、本体と一緒になっていると操作時の雑音を拾ってしまうという問題もあります。
そこで、プラグインパワーでないこと(本体と離して設置できること)、小型で持ち運びに便利であること、1万円以下で買えることなどを考慮してSONYのECM-719、ECM-MS907の2つのマイクが候補に残りました。
SONY ECM-719 エレクトレットコンデンサーマイクロホン |
SONY ECM-MS907 バックエレクトレットコンデンサーマイクロホン |
ECM-719は胸ポケットなどにクリップで付けたり、机上に置いたりして録音できる小型マイクで、VOICE/MUSICの切り替えボタンがある点が魅力。
ECM-MS907はグリップのついたマイクで、719に比べて大げさではあるがしっかりした作りで信頼がおけそうです。
しかしどちらも5千円以上しますし、別の可能性も考慮してみます。
最新のボイスレコーダーを検討してみる。

タイムリーに2008年に発表された、楽器メーカーYAMAHAと音質・電池の持ちで定評あるボイスレコーダーを開発しているSANYOのコラボレーションボイスレコーダー「DIPLY TALK ICR-PS1000M」を見つけましたので、これのスペックを見てみます。
今でこそステレオ録音のできるボイスレコーダーは珍しくなくなりましたが、これらのものは決して音楽録音用に作られたものではありませんでした。
「音楽録音まで視野に入れた」と明言される小型のボイスレコーダーというのは初めてではないでしょうか。
これまでも音質の面ではCDクオリティを超えるPCM録音ができるものは多くありましたが、それらはライン入力での話で、内蔵マイクの性能はそれほど高くはありませんでした。
「DIPLY TALK ICR-PS1000M」は、楽器メーカーYAMAHAと共同でサウンドチューニングをした大口径マイクやイコライザーを搭載しており、期待が持てそうです。
X-Yステレオマイクを搭載したモデルはSONY製やOLYMPUS製の高級機種が今までにもありましたが、普段使いに持ち運べて思わず欲しくなるデザイン、電池の持ちもよく痒いところに手の届く使い勝手の良さなど、本気で欲しくなったのはこのICR-PS1000Mが初めてです。
音楽録音用の最上位機種!?TASCAM DR-1

こちらはMTRのようなオーバーダビング機能を備える本格派です。
一度録った音声を聞きながら別の音声を重ね合わせることができるため、伴奏を入れたあとにメロディーを入れたりといったことが簡単にできます。
マイク入力のプラグインパワーがオン・オフできたり、チューニングメーターつきのチューナー機能、メトロノーム機能(メトロノーム音をモニターしながらレコーディングできない点は納得できないが)、音楽CDのボーカルの音を消すPART CANCEL機能など、いわゆる"ボイスレコーダー"とは全く違った機能を持っています。
「TASCAM DR-1」は、「DIPLY TALK ICR-PS1000M」に比べて
・大型であること
・専用リチウム電池が必要なこと
・バッテリーの持ちは録音状態で約7時間と控えめなこと
などの点で「DIPLY TALK ICR-PS1000M」に比べて活躍の場は限られていますが、エフェクトとして数種類のリバーブを内蔵しており、録音前でも録音後でも自由にかけられることや、オーバーダビング機能、プロ用マイクも接続可能など、そもそも主だった用途が口述や会議録音・語学学習といったボイスレコーダーとは一線を画しています。
また、内蔵のコンデンサーマイクも自然な原音を録ることのできるしっかりして特性を持っています。
内蔵マイクを通した録音品質は、「DIPLY TALK ICR-PS1000M」と比較してもスペック上&実際の聞き比べでもかなり高いものだということを確認しています。
「TASCAM DR-1」は活躍の場が限られていることは知っていても、どうしても忘れられない機種なのです。
未だ心決まらず
様々な機種を比較してきましたが、未だに心は決まっていません。
携帯性の「DIPLY TALK ICR-PS1000M」は普段使い用、「TASCAM DR-1」は本格的な音楽録音用という住み分けでどちらも購入するというのが一番いいのかもしれませんが、今ひとつしっくりこないんですよね。
どちらの機種も「高音質」で「高機能」だからこそ、どちらかひとつに選べない。
ボイスレコーダー選びはまだ続きそうです。

